2010年7月18日日曜日

宮崎県の口蹄疫の経緯について

現時点で少々まとめておきたい。
2chやニュースサイト等からの拾い読みなので、誤りがあるかも知れない。
被害の程度は、直接的な牛・豚の処分等数はともかく、波及効果も含めた影響はこれから明らかになってくるのだろうと思う。



■発生
最初に感染したのはどうやら3月下旬ころだったらしい。判明するのは約1ヶ月後の4月20日。
  • 2010年3月31日 宮崎県が都農町の水牛農家に立ち入り検査。この時点では口蹄疫と見抜けず。
  • 4月20日 動物衛生研究所で感染を確認(10年ぶり)。農林水産省は口蹄疫防疫対策本部を設置 (本部長は赤松農林水産大臣)し、日本産牛肉の輸出を全面停止。
  • 4月22日 衆院農水委での赤松大臣が答弁「10年前のを教訓に確実に迅速に対策したい」(この時264頭) (youtubeニコニコ動画

■混迷
政府での情報伝達が滞っているらしき事が明らかになった。現場では政府の支援が無い状態が続き、消毒液が不足する事態に陥る。また事態推移中に赤松大臣が外遊に出かけた事が批判の的になった。
  • 4月20日 赤松大臣は宮崎選出の外山いつき議員から消毒液などが足らないとの報告を受ける。
  • 4月21日 政府からの指示なし、仕方なく現地で対応。消毒薬等は現地の組合が用意したが、数が不足。
  • 4月22日 政府、副大臣「現場の状況について今初めて聞いた」。
  • 4月27日 東国原宮崎県知事が、赤松広隆農水相や谷垣禎一自民党総裁に支援を要請。
  • 4月28日 谷垣自民党総裁(自民党口蹄疫対策本部長)が現場を視察。
  • 4月29日 農林水産副大臣が宮崎県に出張。現場視察、生産者との面会は行わず。
  • 4月30日 口蹄疫対策本部が記者会見「国からは全く、消毒液一箱も届いておりません。」 (youtubeニコニコ動画
  • 4月30日 自民党口蹄疫対策本部が、政府に42項目にわたる対策要請の申し入れ。対応を予定していた鳩山由紀夫総理・赤松農水相は、当日になって予定をキャンセル。
  • 4月30日夕刻 赤松農水相はコロンビア・キューバへ外遊。(4/30~5/8)
  • 4月30日自民党口蹄疫対策本部が、党本部で記者会見をし、以下の状況を伝える。
    • 10年前の感染の際は、ただちに100億の予算が確保され対策が行われたが、今回はこの段階になっても、国から宮崎県には、一箱も消毒薬が支給されていない。
    • この状況で農水大臣が外遊するとは、自民政権時代からすれば前代未聞。
    • 国からは消毒液一箱も届いていない。国があたかも配ったように報道されているが、全く誤り。
  • 5月11日 自民党・江藤衆院議員が「赤松大臣!最高責任者でしょ!何ニヤニヤしてんですか!」と詰問。(youtubeニコニコ動画
  • 5月13日 参院農水委・野村「緩衝地帯を要請する」vs赤松「健康な牛豚は殺せない。徹夜で頑張っている」 (youtubeニコニコ動画
  • 5月15日 民主党の山岡国対委員長は、農林水産委員会で赤松農水大臣を侮辱する発言を何度も繰り返したとの理由で、自民党の江藤議員を懲罰動議にかけると発表。
  • 5月17日 鳩山由紀夫首相を本部長とする政府対策チームを設置。
  • 5月18日 赤松農相は18日の閣議後会見で、口蹄疫の対応について初動対応に問題はなかったとの認識を示す(「私がやってきた事は反省するところ、お詫びするところはない」)。「宮崎県が悪い論調」の報道が為され始める。

■蔓延
感染は収まらず、5月,6月,7月と続々感染例が発見され、その都度、牛・豚が殺処分にされていく。
  • 4月23日 国産モッツァレラの「チーロ・エスポージト」の牧場で口蹄疫の感染を確認。子牛を含む全ての水牛の殺処分が確定。
  • 4月25日 新たに4頭の感染が確認。殺処分の対象は1000頭を突破し、過去100年間で最多を記録。
  • 4月28日 国内初の豚への口蹄疫感染疑いを確認。約70km離れた宮崎県えびの市からも感染が疑われる牛を確認。移動・搬出の制限区域を鹿児島県の一部にも拡大。
  • 5月1日 宮崎県、自衛隊に災害派遣要請。家畜の殺処分は8000頭超へ。
  • 5月2日 宮崎県、1例目の農場から南に約8km離れた農場で15例目の感染を確認。
  • 5月3日 宮崎県、感染例17例目確認。殺処分頭数が9000を突破。
  • 5月4日 宮崎県、感染例19例目確認。殺処分頭数が27000を突破。
    • 宮崎県川南町の養豚農家2軒が飼育する豚計6頭が口蹄疫に感染した疑いで2軒で飼育する豚計1万8757頭が殺処分。
  • 5月17日 宮崎牛ブランドの種雄牛49頭が全て殺処分の対象となる。
  • 5月18日 殺処分頭数が11万を突破。
  • 7月17日 宮崎県は、高鍋町の畜産農家薦田長久さん(72)が飼育する種牛6頭の殺処分を完了。これに伴い、薦田さんの農場を中心とする半径10キロ圏内についての家畜の移動・搬出制限を18日午前0時に解除。
■被害の程度


■参考

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